第54章 #54 楽しき時間
その頃サシャやコニー達は色々な食べ物を買い、食べ、感動していた。
どれもパラディ島にはない食べ物でとても美味しく、もう手が止まらない。
楽しそうにはしゃぐ彼らを見てリヴァイが息を吐く。
「あいつら目立つなとあれほど…」
「誰も島の外から来た悪魔だとは思わないよ」
ハンジが笑いながら答えたその時だ。
リヴァイの後ろにピエロの格好をした人物が近付き、大きな飴を差し出した。
「そこのボク、甘ぁ〜いキャンディはいかがかな?」
しかしリヴァイは返事もせず、振り向きもしない。
隣にいるリリアとハンジ、そしてオニャンコポンがピエロを見つめた。
「………」
「キミだよ」
ゆっくり振り向くリヴァイ。
「カッコいいね!チビッ子ギャングかな?」
ブフッとリリアが噴き出した。
再びリヴァイが顔をそらしたために、ピエロは笑いながらその場を離れ始めた。
「リヴァイ、ボクって言われた……ぷふっ!!チビッ子…!」
笑いを必死に堪えるリリア、リヴァイはまったく面白くなさそうだ。
「お前より若く見られたぞ、羨ましいだろうが」
「とても…!羨まし……」
パコっと軽く頭を叩かれた。リヴァイは不機嫌だが何故か可愛いく感じてしまい顔がにやけてしまう。
するとアルミンが手に何かを持ってリリアの前に駆け寄ってきた。