• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第53章 #53 いざ、マーレへ



「寝る!一緒に寝る!!」
「え?!私は嬉しいけど……いいの?」
「うん!!ハンジ一緒に寝よ?」

目頭を押さえるハンジ、満面の笑みのリリアが眩しすぎる。

(リヴァイの奴、こんなキラキラなリリアを毎日見てんの?っかぁぁああ!羨ましい!!)

「そんじゃ!私の部屋に行くか!あ、でも汚いよ?」
「気にしないー!」

と言ったリリアだが、ハンジの部屋に入って固まった。
確かに汚い、というか物が多い。
普段リヴァイの物のない部屋にいる事が多いため、余計にそう感じてしまうのか。
足の踏み場はあるものの、本人の言う通りだ。

「久々に生活感ある部屋を見た」
「お、言い方が優しい!まぁ、ベッドは空いてるからさ、あはは!」
「大丈夫、たまにお兄ちゃんの部屋もこうなってた。団長は忙しいよね、なかなか自分の部屋に戻る事少ないもん」
「まぁね、まぁ私の場合はエルヴィンと違ってズボラなだけさ。ベッドどうぞ!」

リリアが先にベッドに入ると、ハンジは机の中から何やら紙を数枚取り出し、リリアに手渡すと自分もベッドに入った。
その紙には何やら絵が描いてある。
見るとエルヴィンやリヴァイ、ハンジ、ミケやナナバなど他に104期のメンバーの絵もスケッチされている。
中には巨人になったエレンの姿も。

「これ……」
「モブリットがスケッチした物だよ。これだけは私が引き取ったんだ。上手いだろう?これなんてオススメさ!」

中からハンジが引っ張った物はエルヴィンとリリアの笑顔のスケッチだった。

「なんて言ってたか……あ、そうそう!題して『美しき兄妹』だったかな!あはは!」
「美しき!」
「これもオススメ!」

もう一枚取ったのはリリアとリヴァイのスケッチ、無愛想なリヴァイの後ろからリリアが抱き付いて笑っている絵だ。

「これのタイトルは?」
「これはねー、『真反対兵士長』だったかな」
「ふふっ!!真反対、表情がかな」
「その2枚あげるね」
「いいの?」

どうぞ、と言うとハンジは布団に深く潜り込んだ。
そろそろ眠たくなったのだろう、リリアもスケッチを置くとハンジの隣に横になった。

/ 1007ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp