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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第52章 #52 約束



やってきたのは以前スカーフを購入した店だった。
最近では装飾品だけでなく服自体も売りにしているらしい。
相変わらずの大きな体の店主はリリアの姿を見て固まった。

「お嬢さんーー!!どうしたその髪はぁぁぁ!!!」
「え?あ、色々あって色が抜けました!」
「リヴァイてめぇ!!お嬢さんのストレスになってる事してんじゃねぇだろうなぁ!!」
「あぁ?」

「しかもどうした!!腕がねぇ!!オイ!!」
「あ、巨人にもがれました!!」
「リヴァイコラァァァァ!!テメェしっかり守れや!!」
「うるせぇな!!」

二人の間に挟まれリリアは困った。

「あの!あの!!私は囮役だったので今こうして生きてるのは幸運なんです!それにリヴァイは私を生かす行動をちゃんとしてくれたので…あの……リヴァイのおかげで生きてるんです!」

店主は目を手で覆った。何故か感動している。
リヴァイは呆れた様な顔をし、チッと舌を打った。

「で?今日はどうした?またスカーフか?」
「いや、リリアが服を見てぇらしい。最近は服も作ってんだろ?」
「そうなんだよ!お嬢さん!見てってくれ!!結構自信作でな!」

嬉しそうに店主がリリアを案内する。
店内に掛けられた服はまさかこの店主が作ったとは思えない様な可愛らしい服、綺麗な服、個性的な服、色々と揃っている。
リリアは楽しそうに服を選び始めた。
するとリヴァイが店の入り口に向かって足を進めた。

「リリア、お前ここで服選んでろ。俺は少し出てくる」
「え?どこ行くの?私も行く!」
「ダメだ、すぐに戻るからこの店から出るなよ。オヤジ、リリアから目を離すなよ」
「リヴァイ、置いてかないで」
「いいから待ってろ。早くしねぇと指の感覚忘れるだろうが」

そう言い放つとリヴァイはバンッとドアを閉めた。
訳が分からずリリアは首を傾げ店主を見上げる。
彼は一体どこへ行ったのだろう。

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