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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第50章 #50 ジークの秘策



「美味しい!!」
「そりゃ良かった。んで、こっちは海鮮だしで炊いた飯だ」
「ほわぁー!!」

夢中で食べているリリアをニコロがジッと見つめる。

「なぁ、お前。その髪地毛か?」
「髪?自分の髪だけど?カツラじゃないよ」
「変わった色だな。初めて見た時から思ったけど」
「元は金髪だったんだけど気付いたら色抜けた」

ふぅん、とニコロが呟く。

「お前も色々あるんだな。見かけによらず」
「見かけによらず!!」
「なんかお前トロそうだし、天然そうだし」
「……言葉もありません」
「でも強かったな…」

ニコロはパラディ島に上陸した際、リリアがマーレ兵を捕えるのを目の前で見ている。
銃を持った相手に体術で黙らせたのは少々恐ろしく思えた。
それだけ訓練したのだろう、今を生きていくために。

「私はまだまだ!リヴァイの方が10倍強いよ!」
「あの目つきの怖い奴か……」
「リヴァイ優しいよ?」

モグモグと食べていると遠くからサシャがニコロに向かって叫んだ。

「ニコロさーん!!!おかわりくださぁーい!!」
「何だよアイツの胃袋は……すぐ行く!!じゃあな!」

ニコロは手を上げるとリリアから離れた。
再び一人になったリリアは海を見ながらご飯を食べた。
104期のメンバーと一緒にいればいいのだろうが、部下には気を使わせたくない。

(でもちょっと寂しい。リヴァイとハンジと一緒に食べたいなぁ)

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