第49章 #49 預けられた伝言
部屋に戻るとリリアが笑顔で出迎えた。
まさか起きているとは思わずリヴァイはドアの所で立ち止まってしまった。
「あ!お帰りなさい!!」
「あぁ、寝てなかったのかよ」
「まだそんな遅い時間じゃないし待ってた!お茶飲む?」
「いや、飲んできた」
リヴァイは足を進め団服の上着を脱ぐと、それを椅子の背に掛け腰を下ろした。
リリアは定位置であるベッドに座りリヴァイを見つめた。
何だか元気がないように見える。
「ナイル兄ちゃんに何か言われたの?怒られた?」
「いや、そんなんじゃねぇ。個人的な話があっただけだ」
「ふぅん……元気ないよ?」
「そんな事はない。いいからもう寝ろ」
「別に眠くない」
リヴァイは立ち上がるとリリアの前まで歩み、肩を掴んで体を倒した。
無理矢理寝かせようとしてくる。
「リヴァイ?まだ眠くないってば!」
「いいから寝ろ!」
「何なの?」
「考えを整理をさせてくれ」
やはりナイルに何か言われたのだろうとリリアは大人しくなり、何も言わなくなった。
ただやはり眠気はないため、ジッとリヴァイを見つめている。
リヴァイはベッドの端に座り、リリアに背を向け黙り込んだ。
するとリリアがソッとリヴァイの手を握る。
それに気付いたリヴァイはチラリとリリアの姿を見ると再び視線を戻し、手を握り返した。