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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第49章 #49 預けられた伝言



『なぁ、ナイル』
『何だ?』
『もしリリアがリヴァイ以外の男と一緒になると言ってきたらどんな事をしてでも阻止しろ。俺はリヴァイ以外の男は認めない。兄として認めないからな』



リヴァイは眉間に皺を寄せたまま動かない。
信頼されるのは有り難いが、エルヴィンの言葉が少々恐ろしい。

「まぁ、冗談だろうけどな?」
「いや本気だろ」
「とにかく伝えたからな。いつリリアちゃんに言うのかは知らないが頑張れよ!」

大きく息を吐いて視線を下げたリヴァイ、正直自信がなくなった。
リリアが自分を好いてくれている事は分かっているのだが、エルヴィンと結婚まで考えていた程だ。
ほんの一年そこらでエルヴィンを失った心の傷が癒える筈がない。
現に義勇兵達が来た事で再び精神的に参る程だ。
それなのに一緒になろうなど言っても良いのだろうか。


「家族……か…」


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