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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第49章 #49 預けられた伝言



その夜、ナイルに言われたよう部屋を訪れたリヴァイ、部屋の真ん中に置いてあるソファに座ると、机に紅茶を置きナイルも対面に座った。

「で、エルヴィンからの伝言とはなんだ」
「まぁ、そう急くなよ。昼間の話なんだがお前本当にリリアちゃんにプロポーズするつもりなのか?」
「リリア以外の女を娶るつもりはねぇが?」
「そうか、じゃあ本気なんだな」

ナイルは頷くと深く椅子に座り直し背筋を伸ばした。

「ウォール・マリア奪還前にエルヴィンに呼び出されて、作戦が無事に終わったらリリアちゃんと結婚すると報告を受けた」

リヴァイの眉がピクリと上がる。
兄妹以上の関係だったのだろうと思ってはいたが、まさか結婚まで考えていたとは思っていなかった。
あそこまでリリアが精神的に参るのも納得がいく。

二人は作戦が終われば血の繋がりのない兄妹から、そんな事を気にすることもない夫婦という家族になり幸せになろうとしていたのだから。


「でもな、本題はそれじゃないと言われたんだ」
「は?」
「もし自分が死んだ時の事を頼まれた」

どうやらエルヴィンは自分がもし命を落とした際、その先はリリアの事をリヴァイに頼みたいと思っていた。
リリアもリヴァイの事は信頼しているし、リヴァイもリリアの事が好きなのを知っていたからだ。
エルヴィンの死後、リリアが精神的に落ち込むのは目に見えて分かっていた。それを立ち直せるのはリヴァイしかいない。

二人が互いを必要とする存在になる事を分かっていた。


「だからエルヴィンから、もしリヴァイがリリアちゃんと一緒になりたいと言ってきたら伝えて欲しいと言われたんだ」
「……何だ……」
「いいか?エルヴィンの言葉そのまま伝えるから良く聞いておけよ?」

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