第48章 #48 反マーレ義勇兵
「何か言った?私」
「…………あ?リヴァイ大好きだとよ」
「えっ?絶対ウソ!!」
「ウソなのかよ、あー、ショックだ……俺死ぬな」
「う、ウソじゃないけど、それはウソだ!物騒じゃないし…」
ふっ、とリヴァイは笑うとリリアを抱きしめた。
"殺してやる"
そんな言葉はリリアはかなり怒らないと言わない。
リリアはとても優しい子だ。
しかし昔からエルヴィンが絡むと何かしらその優しさを閉じ込めて行動する。
昔、愛想悪くしていたのもそのためだ。
おそらくこの先、ジークが絡んでくる事が多くなるだろう。すぐに殺してはいけない場合もある。その時に彼女をどうやって落ち着かせるか。
「……リリア、エルヴィンの言葉は覚えてるよな?」
「え?」
「俺の言う事を聞け、ちゃんと守れるよな?」
「うん。守る」
「絶対に守れよ?」
「……何で改めてそんな事言うの?」
「ジークが絡んでくるからだ」
リリアが固まる。
「リヴァイは……獣の巨人が憎くないの?」
「昨日も言ったがアイツを討ち取るのがエルヴィンとの約束でもある」
「なら何で?!」
「時が来たら必ず討つ、だがそれまでは勝手に殺すな。分かったな?」
悔しげに拳を握りしめたリリアは、リヴァイから視線をそらし歯をギリギリと噛みしめた。
リヴァイがリリアの手を握る。