第47章 #47 先遣隊を捕らえろ
二人がハンジ達のいるテントに戻ると、よし、とハンジが立ち上がる。
「じゃあ行こうか?エレン、お願いするよ」
「はい!」
「みんなも!よろしくね!!」
「はいっ!!」
ハンジ、リヴァイ、リリアは先遣隊の兵士達を勾留しているテントに入り、ニコロを呼んだ。
ニコロは怖がっているのか震えている。
リリアが落ち着かせようとニコロの肩をポンポンと叩いた。
「ひぃぃぃ!!」
「………傷付くなぁ。怖がらなくてもいいのに」
「じゃあ、ニコロ君!行こうか!」
「い、行きたくない!!」
「拒否権はねぇって言ったろうが」
リヴァイがニコロの後ろに立ち、背中にブレードを当てた。
「リヴァイ、脅したら余計に嫌がっちゃうよ?」
「大丈夫だニコロ君!!緊張しているのは私も同じ!!一緒に頑張ろう!!」
ハンジがニコロの肩を抱くとさらにニコロは震えあがってしまった。
引っ張ってもなかなか足が前に出ない。
早くしないとエレンが指定場所に着いてしまう。
リヴァイが舌を打ち、さらにブレードを背中に押し付けようと力を入れたその時だった。
リリアがニコロの胸ぐらを掴んだ。しかし表情は笑顔だ。
「ひっ!」
「ニーコーロー君!!」
「なっ…なっ…」
「早くしろよ」
突然リリアの表情が鋭くなりニコロが固まる。するとリリアは無理矢理ニコロを引っ張ってテントから連れ出した。
「嫌だーーー!!!」
「うるさい!!別に何もしないから早くして!」