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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第47章 #47 先遣隊を捕らえろ



別のテントでリリアは着ている服を名残惜しそうに眺めていた。

「もう脱ぐのか…こんな服あまり着ないからなぁ…勿体ない…」
「早く脱げ、時間がない」

急かすリヴァイにリリアが頬を膨らます。

「ほら、見て?よく目に焼きつけてよ!!もう機会ないかもよ?」
「見た、ほら後ろ向け」

リヴァイはリリアを後ろに向けると、腰に結ばれているリボンを解いた。

「手、上げろ」
「はぁい」

言われるまま手を上に上げると、リヴァイはスカート部分を持ち、一気に上に引っ張りワンピースを脱がした。

「ひええ!一気にすっぽんぽん!」
「バカ、早くシャツ着ろ」

リリアがシャツを羽織るとリヴァイが前に回り、シャツのボタンを閉め始めた。
ズボンを穿かせ彼がベルトを巻いていく。リリアはもう動くな、と言われ、そのままされるがまま立っていた。
リヴァイが胸元にスカーフを巻き、リボンを結んでいる時だった。

「似合ってた?」
「あぁ」
「……それにしては反応が薄いんだよなぁ。やっぱり私にはあぁいう可愛い服は似合わないか…」

するとピタリとリヴァイの手が止まる。不思議に思いリヴァイの顔を見ると、リヴァイの顔が赤く染まっていた。
それに驚きリリアが目を丸くする。

「リヴァイ?」
「……見んな」
「真っ赤だよ?」
「うるせぇな……」

しばらく沈黙が続いたが、理解しリリアは頷いた。

「……あ、成程…うん、分かった」
「何ニヤけてんだよ…」
「いや……リヴァイ可愛いなと思って」
「あぁ?!」

リヴァイがリリアにデコピンをし、再びリボンを結び始める。
ふふふ、とリリアは笑い少しだけ穏やかな雰囲気に包まれていた。

「体は平気か?怠さはもうないか?」
「もう大丈夫だよ!あの動き見たでしょ?平気!ありがとう」

はぁ、と息を吐きリヴァイはリリアを抱きしめた。
まさかこんな事態になるとは思っていなかった。しかも体調が自分のせいではあるが、あまり万全ではない時にリリアを危ない目に合わせてしまった。

「リヴァイ行こう?時間ないよ」
「あぁ」

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