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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第45章 #45 すれ違い



「………」

その日も新兵の訓練についていたリヴァイ、ふと空を見上げると鳥が飛んでいた。

(最近、リリアに会ってねぇな…)

先日リリアを素っ気なく部屋に帰してから彼女はリヴァイの所に来なくなった。
忙しさに余裕がなくなり、彼女にキツイ態度を取ったのはリヴァイも分かっていた。しかし向こうが避けているのか、あれから会えていない。

(最近は訓練場に入り浸ってるって噂だが…)

リヴァイは新兵達に自己練するように言うと、訓練場内をリリアがいないか歩き出した。

すると探し人はいた。

木影で立体機動装置の調整をしているようだ。右手だけで苦戦している。
髪の毛も一人で結えないのか、まとめずそのまま。
リヴァイは苦笑いをしながらリリアに近付いた。

「よぉ、苦戦してるな。やってやろうか?」
「っ?!リヴァイ?!」

リヴァイはしゃがむと手を差し出した。

「貸せよ、俺が調整してやる」
「……いい。自分で出来るから」
「中途半端に調整したら怪我するかもしれねぇだろ。貸せ」

リリアが渋々リヴァイに装置を手渡すと、リヴァイは慣れた手付きで調整をこなす。そして調整を終えると再びリリアに返した。

「ほら」
「………ありがとう」

するとリヴァイはリリアの髪の毛に手を伸ばした。

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