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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第45章 #45 すれ違い



あくる日から調査兵団は対人立体機動の訓練、主に人との戦闘に関する訓練に力を入れ始めた。
その合間、合間に交代で海岸に潜み、マーレからの進軍がないかを見張る事となった。

特にリヴァイは、新兵達の訓練に付き合う事が増えており、なかなか自分の時間を持つ事が出来なくなってきた。
本来ならリリアも教える立場なのだが、やはり腕がないため戦力外になっている。それ故にリヴァイにだけ負担がかかっている状態だった。


その日の夜、リリアはリヴァイの部屋にいたが、リヴァイ本人は疲労がピークなのか珍しくベッドに倒れて目を閉じている。
リリアはリヴァイの隣に座ると軽く肩を揺すった。

「リヴァイ、寝るならちゃんと着替えて寝ないと」
「あー……」
「最近、訓練ばっかりだね。毎日疲れてる」
「………」
「ねぇ、リヴァイってば!あのね、今日…ハンジが…」

「リリア、ちょっと黙ってろ」

リリアの言葉を遮ったリヴァイは、そのまま眠ってしまった。
はぁ、とため息をついたリリアはリヴァイに布団を掛けるとベッドから離れ、ソファに腰掛けた。
最近は一緒にいてもこうして疲れてリヴァイが寝てしまうため、あまり会話をしていない。

少しずつ眠気がきたリリアはソファに横になると、そのまま眠りについた。
朝になり、目を覚ましたリヴァイは隣にリリアがいない事に気付き、体を起こし部屋を見渡す。
ソファに寝ているリリアを見つけると、近付き体を揺すった。

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