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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第43章 #43 兵士長二人の恋愛事情



(寝てる〜。珍しいな、しかも外なのに)

ジーッと見つめるがリヴァイは目を開ける気配はない。

(ふふふ、綺麗な顔)

ふとリリアは唇に視線を向けた。
リヴァイと気持ちを伝え合い数ヶ月、いまだにリヴァイから唇にキスをされた事がない。
しても頬か額だ。
別にそれで構わないがどうして唇にしてくれないのだろう、リリアは疑問だった。


寝ている今なら気付かないだろうか、リリアがさらに顔を近付けたその時、リヴァイが目を開けた。

「な、何しやがる!!!」

あまりの近さに驚いたのか目を見開きドンとリリアの体を突き飛ばしてしまった。
いきなりの事で受け身が取れず、リリアは頭から地面にゴンとぶつけた。
驚きで目をパチパチしたままリリアは空を見上げている。

「わ、悪い!!大丈夫か?!頭っ…」
「うぇぇ……」
「おい…リリア?」
「リヴァイのバカぁぁぁぁぁ!!!」

そう叫ぶとリリアは勢いよく起き上がり走り去ってしまった。
リヴァイは顔を真っ青にしリリアの背中を見送ったが、正気に戻ると慌ててリリアの後を追うが、リリアは結構足が速い。
すぐに見失ってしまった。

「オイオイオイ……クソか…俺は…」

驚いたとはいえあんなに突き飛ばしてしまうとは、しかもリリアは受け身を取れず頭を打った。
ただでさえ今まで頭を強打することが多かったのに。

しかし何故あんなにリリアは自分に近付いていたのか、リリアは自分に何をしようとしていたのか。
リヴァイは察し、口を手で覆った。


「本当に俺はクソだ…」



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