第42章 #42 お帰りなさい
暫くし、ハンジ達区内部隊が区外へと出てきた。
どうやら区内の方は終了したらしい。
リリアがふとリヴァイの方を見るとその腕の中には箱がある。おそらく箱の中身はエルヴィンの遺骨だろう。
リリアは再び視線を逸らすと隣にいたナイルの服を握り俯いた。
「リリアちゃん、大丈夫か?」
「うん…」
するとハンジが声を掛けた。
「どうかな、区外の方は終わりそう?」
「あ、うん。もう少しかな」
「手伝うよ。終わったら時間ちょうだいね」
「……はい」
区内の部隊が合流し、ようやく区外の作業も終わった。
行方不明の者も多かったが、なんとか遺体と遺品の回収は見る限り全て出来た。
兵士達がトロスト区へ戻る準備を終えるとハンジが皆を集めた。
「リリア」
名を呼ばれ振り向くと、ハンジはリヴァイから白い箱を受け取り、リリアの前まで歩んだ。
そしてその箱をリリアに渡す。