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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第6章 #06 新兵勧誘式



「今期は何人、調査兵団に入りますかね」
「どうだろうね、団長次第かなぁ」
「リリア兵長はどうして調査兵団に?」
「私?団長の側にいるためだよ」

リリアは迷う事なく答えた。
巨人を倒したい、人々を守りたい、ではなくただエルヴィンの側にいたい、それだけだった。

「団長の側にいたいから反対された調査兵団にも入ったし、上に上がりたいからリヴァイに頼み込んで鍛えてももらった」
「反対されてたんですか?今では頼りにされてるのに」
「そうだよ、最初相談した時にはすっごく反対された」

笑いながら話すリリア、最初にエルヴィンに調査兵団に入りたいと言った時はかなり反対された。
説得させるのにかなり手こずった記憶がリリアには残っている。

「どうやって説得したんですか?」

ペトラが聞いた時、一瞬リリアが固まったように見えたが、やんわりと笑い返し、人差し指を立てた。

「内緒」
「えっ?」

さて、とリリアが立ち上がる。

「そろそろ行こうか?」
「はいっ」

待機室へと戻るリリアの後ろ姿をペトラは見つめた。
どうやってエルヴィンを説得したのか気にはなったが、あまり聞いてはいけないような雰囲気だった。

ペトラも自分の待機する場所へと戻っていった。


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