• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第41章 #41 貴方の匂い



早朝、門が開きようやく調査兵団が帰還した。

「いやぁ〜、疲れたねぇ」

先頭でハンジが首を回しながら腕を伸ばした。
後方には他の調査兵達、見る限り人数が減っているようには見えない。

「テメェがまだまだ、って粘るからだろうが」
「だってさぁ、あんなに巨人が現れないなんて思わなかったんだよ」
「確かにな、少しばかり危険なただの遠足になるところだったな」

リヴァイの言葉にハンジが笑う。

「それにしても…やっぱり早朝過ぎてお出迎えナシ!!だねぇ。リリアも…やっぱいないか!」
「寝てんだろ」
「よし、全員荷物を片付けて解散!良く無事だった、お疲れだったね!!」

おぉぉぉ、と皆が手を上げた。
負傷者は多少はいたものの重傷者はおらず、死者もなし。
壁外調査は無事に終わった。



荷物を片付けリヴァイは部屋に戻った。
とにかく湯を浴びて着替えたい、ドアノブに手を掛けスッと空いたドアに鍵をかけ忘れた事にようやく気付く。
特に盗られて困る物も無いので本人は特に気にせずドアを開けたが、視界に入ってきた光景に目を疑った。

リリアがリヴァイの服の上着を羽織りベッドに寝ていた。

(………あ?何でリリアが俺の服羽織って寝てやがる?)

ベッドに近付きリリアを見下ろすとスゥスゥという寝息が聞こえる。

「うぅん……」
(起きたか?)
「……リヴァイ……早く…帰ってきて…むぅ……」

リヴァイはフッと笑うとリリアの体を優しく揺らした。

/ 1014ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp