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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第40章 #40 エレンの変化



「えへへ」
「"えへへ"じゃねぇ。心配かけさせんな!」
「はい…でもエレン少し元気になった」
「何か理由があったのか?」
「いや、そこまでは話してくれなかったけど…私も敢えて聞いてない」

そうか、とリヴァイが一言返す。

「そろそろ戻るぞ。冷える」
「はぁい」

リヴァイがリリアの手を引いて病室に向かう。
彼から手を取るのはもはや普通の事となってきていた。
リリアも拒む事なくリヴァイの手を握る。


「そういやハンジが壁外調査の予定を言っていた」
「壁外調査行くの?」
「あぁ、とにかく早くウォール・マリア内の巨人を殲滅して住民の避難解除を目指したいらしい」
「いつ?」
「1週間後」
「早いよ!!私まだ間に合わない…」

病室に到着し、リヴァイはリリアをベッドに座らせた。

「今回のはウォール・マリア内の巨人の討伐だ。海に向かう訳じゃねぇ。お前はまだゆっくり体力回復してろ」
「でも……」
「それに片腕のお前じゃ巨人の討伐はもう無理だろ。1発でうなじを削げねぇ」
「役立たずって事?!」
「そんな事言ってねぇだろ。巨人の討伐が無理だって言っている。ただ壁外に行くだけなら止めねぇよ」

リリアは頬を膨らまし無くなった腕を触ると顔を背けた。
この腕を持っていった獣の巨人が恨めしい。


「クソ猿が……」
「……リリア、顔に似合わない言葉を発するのはやめろ……俺のせいか…」


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