第40章 #40 エレンの変化
病院に着くと予想通りリヴァイとハンジが待っていた。
ハンジは笑っているがリヴァイの表情が恐ろしい。エレンの顔が真っ青になる。
「ただいま!」
「リリアー!帰って来たよ、リヴァイ!良かったねぇ」
ハンジがリヴァイの肩を叩くがリヴァイの表情は戻らない。
「リヴァイ、ただいま!」
「……黙ってどこ行ってやがった」
「ちゃんと置き手紙したでしょ?」
「あの内容で分かるわけねぇだろうが!」
まぁまぁ、とハンジがリヴァイを宥める。
「無事に戻ってきたんだからいいじゃないか!エレンと一緒だったのかい?」
「うん!一緒にパイ食べて、夕日見て帰ってきた!綺麗だったねー!」
恐怖を感じる視線でリヴァイがエレンを見る。
「す、すみませんでした!!あのっリリア兵長はオレの心配をしてくれて…!あまり叱らないであげてください…」
「チッ……で、テメェの気は晴れたのか」
「え?オレ?あ、はいっ!!リリア兵長のおかげで気分は良くなりました」
ならいい、とリヴァイは顔を背けた。
何だかんだ言いながらも、リヴァイもエレンの元気の無さには気付いていたらしい。
リリアの行動には納得出来ないようだが。
「じゃあオレはこの辺で。リリア兵長ありがとうございました」
「うん!また行こうね!」
「なら私もエレンと兵舎に戻るよ!無事に戻ってきて一件落着だ」
ごめんね、とリリアはハンジに謝った。
ハンジは笑いながらリリアの頭を撫で、エレンと二人で兵舎へと戻っていった。
残されたリリアとリヴァイ、リリアは視線だけリヴァイに向けた。