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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第40章 #40 エレンの変化



暫く泣き、落ち着いたエレンはゆっくりリリアから離れた。

「すみません…」
「大丈夫?」
「はい……あはは…姉ちゃんいたらこんな感じなのかな…」
「え?お姉ちゃん?私が??」

リリアは目を丸くして驚いた顔をしたが、パァッと明るく表情を変えた。

「えへへ!嬉しいな」
「リリア兵長、オレ…何も言えないんですけど……オレも仲間を大事に思ってます。これだけは絶対に変わりません」

するとエレンがそっとリリアのお腹に触れた。


(どうすればいいのか分からない……でももう…決まっている)

「エレン」
「え?」
「そんなに私のお腹ポッコリ?」
「あぁぁぁぁ!!すみません!!そんなんじゃなくて!!」
「でも確かにパイの食べ過ぎでポッコリ…」

エレンは顔を真っ赤にして手を引いた。

「か、帰りませんか?もういい加減に帰らないとリヴァイ兵長が心配します」
「そうだね」
「あの……ありがとうございます。少し……元気になりました」

また来ようね、とリリアが笑い、二人はリフトで壁の下に降りた。

「病院まで送ります」
「一人で大丈夫だよ?」
「ダメですよ!!一人で帰らせたらそれこそリヴァイ兵長に何を言われるか…」

リリアは笑うとエレンの手を取った。
驚きエレンがリリアを見ると微笑まれ、歩き出す。
繋いだ手がとても温かい、エレンの目に再び熱いものが込み上げた。

「リリア兵長……オレの事……嫌いにならないでください」
「なるわけないでしょ?私は何があってもエレンが大好きだよ!」
「……」




その言葉で
救われたんです…本当ですよ



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