• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第37章 #37 夢の終わり



次の日、リヴァイは今日出る号外の件で新聞社に行くと、珍しく朝から病院にいなかった。
代わりに病院の者がリリアを見ているようになったのだが、忙しさゆえに四六時中付いているわけではない。
今この時もリリアの部屋には誰もいなかった。


(もう嫌だ……お兄ちゃん…お兄ちゃん……早く迎えに来て…)


リリアはベッドから降りると窓から外を見渡し誰もいない事を確認すると外へと飛び降りた。
リリアの飛び降り防止のために1階の病室にしたのが仇となる。
監視もなく誰にも妨害されずに外へと出たリリアは走り出した。




数時間後、病院へと戻ったリヴァイは目を疑う。
部屋に誰もいない、窓は開きカーテンが風になびいているだけ。
誰かがリリアを連れ出した?またナイルだろうか、いや今日は来るとは言っていない。
何より号外を出す事によって民が混乱するのを防ぐために憲兵は忙しく出てこれないだろう。
故に師団長のナイルが今日リリアの所に来ることはない。

リヴァイはベッドの下、服を入れている大きな棚を開けてみるが隠れているわけでもない。
窓からすぐ下の地面を見ると、飛び出し着地した足跡が残っていた。

「クソ……抜け出しやがった」

慌てて飛び出したリヴァイは必死に考えながら兵舎に向かった。
リリアが向かうとしたら何処だろうか、今向かっている兵舎ではない、おそらくエルヴィンと関係のある場所だろう。
そうなると考えられるのはエルヴィンの家だ。

/ 1007ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp