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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第36章 #36 生きろ!



病院に着くと、再び意識を取り戻したリリアが暴れていた。
医師や救護班の者達が必死にリリアを抑えている。
リヴァイは怪我の治療のために処置室に連れて行かれるリリアを見送った。


「嫌だぁぁぁぁ!!!助けて!!お兄ちゃあぁぁぁん!!」
「リリア兵長!!大丈夫です!大丈夫ですから!!」
「ちょっと注射打ちますよ!もう大丈夫ですからね!!」

打たれた注射によってリリアの意識は薄れてきたようで暴れなくなった。
うっすら目を開け動かなくなったリリアを担架に乗せ、再び処置室へ向かい出す。
もうどれだけの涙を流したであろう腫れ上がったその目と、リヴァイは視線が合った。


「…………お…兄……」


そしてリリアは処置室へと連れて行かれ、リヴァイは兵舎へと戻っていった。
ハンジにリリアの事を伝え、部屋に戻ったリヴァイはベッドに倒れ込むと直ぐに意識がなくなった。
普段横になって寝る事はないのだがあまりにも疲れた。
リヴァイの体も限界だったのだ。




「……ヴァイ……リヴァイ!!リヴァーーイ!!」

ドンドンという扉を叩く音と名前を呼び声でリヴァイは飛び起きた。
声からしてハンジだろう、ベッドから降りるとリヴァイはドアを開けた。

「んだよ…」
「良かったー!!なかなか起きてこないから心配したよ?」

リヴァイは首を傾げた。
自分はどれだけ眠っていたのだろうか。

「あ?」
「もう1日経ったよ。だいぶ疲れてたんだね」
「冗談だろ…?」
「エレンとミカサは明日から懲罰室に入るよ。まぁ、まだ暫く体を休めてから地下室で見つけた本の解析と話し合いだね。流石に今回はみんなヘトヘトだ」

リヴァイは上着を掴むと急いで部屋を出た。

「リヴァイ?」
「リリアの所に行ってくる」
「あぁ、任せたよ」

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