第5章 #05 殺された被検体
リリアは立体機動装置の確認に行く前にハンジの元へ向かった。
ハンジは死んでしまった二体の前でいまだに泣き崩れている。
リリアはしゃがむとハンジの肩を支えた。
「ハンジ、しっかり」
「うぅぅ……リリア……悲しいよ。あの子達は本当にいい子だったんだ」
「うん」
するとモブリットが二人に近寄り膝を付いた。
「リリア兵長、あとは俺が。分隊長しっかりしてください」
「お願いね。ハンジ、私は立体機動の確認作業見に行くから」
「リリア〜〜〜!!」
ハンジがリリアに縋ろうとするがモブリットが引き離し宥める。
行ってください、と言われリリアはごめんね、と頭を下げて立体機動装置の確認が行われる部屋へと向かった。