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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第36章 #36 生きろ!



そんな昔の記憶がふと頭に浮かんだナイル、部屋にはザックレーやピクシスなどが集まり、調査兵団の帰還を待っていた。


「もう夜が明ける頃か。英雄の凱旋となるならもうじき…」

するとピクシスの副官アンカが慌てた様子で部屋に入ってきた。


「ただ今、調査兵団が帰還しました!!ウォール・マリア奪還、成功です!!」


歓喜の声が上がる。
しかし次にアンカから出た言葉に一瞬にして部屋が静まり返った。

「帰還したのは10名。エルヴィン団長も……亡くなられたそうです」

ナイルは目を見開いた。



誰か冗談だと言ってほしい
俺はエルヴィンに謝っていない……

訓練兵時代、お前とお前の父親の仮説を信じなかった事
ただの屁理屈だと、嘲笑った事


まだ……


それに……
お前には帰ってきて叶える事があるだろう?



「っ!!?」

ナイルは部屋を飛び出した。

「ナイル師団長!!」

全力で走り門へ向かったナイル、ちょうど帰還した調査兵団達がリフトから降りてきているところだった。
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