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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第35章 #35 さようなら



戦闘が終わってから4時間が経った頃、ようやくアルミンが目を覚ました。
起き上がったアルミンはどうして自分がここにいるのか状況が分かっていないようだ。
隣には大怪我をしたサシャも寝かされている。
巨人との戦いがどうなったのかどうしても思い出せない。

するとアルミンが目覚めた事に気が付いたエレンがアルミンに駆け寄った。

「アルミン!!!」
「エレン…」

エレンはアルミンを力一杯抱きしめた。

「よく…戻ってきた……」
「え?」

するとワイヤーの音と共にリヴァイが壁の下から上がってくる。

「起きたか」
「兵長、これはどうなってるんですか?確か…ベルトルトが巨人に……他のみんなは?大丈夫なんですか?」


既に戦いが終わっているのだろうか。
他のみんなはどうしたのだろう、何故こんなに人がいない。


「覚えているのはそこまでという事か」
「え?」
「エレン、ありのままを話せ」

そう言うと、リヴァイは空に向かって信煙弾を打ち、それを見た捜索をしているハンジらが壁の上に戻ってきた。
エレンは今まで起きた事をアルミンに伝えた。




「どうだ?分かったか?アルミン」
「あ……まず、調査兵団はここにいる10人で全員…ですか」
「今のところはな。戦闘が終わってから4時間、ずっと生存者を探してるんだが、まだ……」

ジャンが答える。

「それで…シガンシナ区の壁の封鎖に成功して、ライナーと獣ともう一人は逃亡、ベルトルトは捕獲。そして僕かエルヴィン団長、どちらに注射を使うか揉めたのち、僕が…巨人になってベルトルトを喰った……」

アルミンに吐き気が襲う。食べたのだから、人間を……
ジャンが水を渡し、アルミンはそれを一気に飲み切った。

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