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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第1章 #01 就任



「リヴァイ、リリアが世話になった」
「あ?」
「リヴァイに色々と訓練を付けてもらってここまで来れた。おかげで巨人の討伐数もかなり増えて、兵士長に昇格出来たとリリアが感謝していたぞ」
「俺はコツを教えただけだ。昇格出来たのはアイツの努力だ」

そうか、とエルヴィンは笑った。

「あの子がお前に訓練をつけてもらうと聞いた時はどうなるかと思ったが…いや実際何度心臓が止まりそうになった事か……」

チッとリヴァイが舌を鳴らす。

「リヴァイ、おそらくリリアは今後俺の為にと彼女の人間性を問われるような行動を取っていくだろう。他の兵達からは距離をとられるかもしれない」
「……アイツがこれからどんな行動を取ってどう思われるかは知らねぇが、それがアイツの本性だろ、距離を取られたとしても俺は知らない」
「………」

「が、俺はアイツが何をしようが変わらねぇよ、俺は俺だ」


じゃあな、と手を払いながらリヴァイが部屋を後にしたのをその場から見送ると、エルヴィンは苦笑いをしながら軽く息を吐き窓から遠くに見える高くそびえ立つ壁を見つめた。


正しくはその壁の向こう側。


自分は調査兵団団長に、我が妹は兵士長となり自分を支える団長補佐に。
エルヴィンの夢がまた一歩近付いた。


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