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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第34章 #34 決断



「全員ここから離れろ!!ここで確実にベルトルトをエルヴィンに喰わせる!」

皆が移動し始める。
リリアはリヴァイを見つめた。リヴァイもそれに気付くと後ろにいたジャンに声をかけた。

「ジャン、リリアを連れていけ」
「は、はい」
「リヴァイ……打つんだよね……お兄ちゃんに……」
「あぁ…」
「お兄ちゃんは……助かるんだよね…」
「…あぁ」

再び悪魔と呼ばれる事になるだろうが、注射を打てばエルヴィンは助かる。
アルミンはこのままだと死んでしまうだろう。リリアはアルミンを見つめた。
アルミンにだって生きて欲しい、しかし自分はエルヴィンを諦める事は出来ない。
選ぶのは一人だけ、リヴァイはエルヴィンを選んでいる。



本当に……?



「早く行け」
「リリア兵長、行きましょう。止血しないと…」
「お兄ちゃん……待って……リヴァイ…ねぇ…!打つんだよねぇ!!」
「リリア兵長!!」
「リヴァイ!!!待って、ジャン!!お兄ちゃんに……!」



打つんだよね?




リヴァイは皆が離れた事を確認すると、ベルトルトを少し離れた場所に移動させた。
そして思い出すエルヴィンとの先日の話。



"お前の夢ってのが叶ったら、その後はどうする"

"分からない。叶えてみない事にはな"

"俺はこのまま地下室に行きたい"



まったく…
どいつもコイツもガキみたいに喚き散らしやがって



"みんな何かに酔っ払ってねぇとやってられなかったんだなぁ。みんな…何かの奴隷だった…"


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