第34章 #34 決断
地面に倒れていたリリアの左腕がなかった。
獣の巨人に吹き飛ばされた際、腕が千切れてしまったのだろう。
リヴァイはリリアに近付き膝を付くと、彼女の上半身を起こした。腕はないが息はある。
「兄妹揃って腕なくすんじゃねぇよ………」
すると後ろからドンドンと何かが走ってくる音が聞こえた。
振り向くと残りの巨人もこちらに向かってきている。リヴァイはリリアを地面に寝かすと刃を構えた。
「クソが!!時間がねぇのに!!」
早く獣に追い付かないといけない、リリアの止血もしたいがそんな時間も今はない。
リヴァイは向かってきた巨人を倒すとリリアを担ぎ、急ぎ区内へ向かった。
壁に登ると、中にあの男がエレンの近くにいるのを確認出来る。
リヴァイの姿を確認すると男は四足歩行の巨人と共に去って行ってしまった。
「兵長っ!?」
リヴァイがエレンの元に着地すると、リヴァイはリリアを背中から降ろし彼女をエレンに渡した。
「リリア兵長!?腕がっ!!」
「リリアを頼むっ!今のでガスが完全に切れた!奴を追う!ガスと刃全てよこせ!!」
「はいっ!!」
その時だ。
エレンの後ろにいた全身が真っ黒に焼けてしまったアルミンが息をした。ベルトルトとの戦いで全身が焼かれ、瀕死の状態だったのだ。
それと同時にリリアがゆっくりと目を開ける。リヴァイはそれに気付くとリリアをエレンから離し自分の方へ抱き寄せた。
「リリア?!分かるか?!」
「……リヴァイ…?」
エレンもアルミンの方を振り返ると、必死にアルミンに声をかけた。
「やったぞ!!アルミンが息を吹き返した!!」
するとハンジ達の所にいたミカサがリヴァイ達に合流した。
そして変わり果てたアルミンの姿を見てミカサは驚き目を見開く。
まさかアルミンがこんな姿になっているとは思いもしなかった。
リリアもゆっくり辺りを見渡しアルミンの姿を見て固まった。
ベルトルトとの戦いが、どれだけのものだったのかアルミンの姿で確認できる。