• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第33章 #33 心臓を捧げよ



新兵達は馬に乗り特攻の最終準備をしていた。
リリアが馬に乗ろうとしたその時、エルヴィンが名前を呼んだ。


「リリア、リヴァイ」


二人に向かって手招きをする、時間がないのにどうしたのだろうか、リリアとリヴァイは首を傾げながらエルヴィンの元に歩んだ。

「二人とも、前に並べ」
「?」

言われた通り、リリアとリヴァイが並んでエルヴィンの前に立った。
するとエルヴィンは二人を左腕でギュッと抱きしめた。
抱きしめられ、リリアとリヴァイの頬と頬がぶつかる。

二人は突然の事に目を見開いた。


「なっ!!エルヴィン!何しやがる!離せっ」
「お兄ちゃん?」

「……俺は、こんなに素晴らしい兵士長二人に出会えて幸運だったな」
「はぁ?」
「お兄ちゃん……?」

目を閉じてエルヴィンは心の中で呟いた。



二人とも……後は頼んだぞ



エルヴィンはゆっくり二人から離れると苦笑いをした。

「お前達、身長が同じだから抱きしめやすいな」
「んなっ!!」
「………ふふ」

「さぁ、行こうか」

チッと舌を打ち、顔を赤くしてリヴァイがその場から離れていった。
後ろから見える耳まで真っ赤になっているのが見える。

リリアとエルヴィンは笑ってリヴァイを見送った。

/ 1007ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp