• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第32章 #32 ウォール・マリア奪還作戦開始



「待て、リヴァイ、アルミン。リヴァイ班と言ったが、お前だけはこっちだ、リヴァイ」
「俺にエレンでなく馬を守れと?」
「そうだ。そして隙を見て奴を討ちとれ」

エルヴィンが刃を向けたのは獣の巨人だ。

「獣の巨人はお前にしか託せない」
「了解した。さっき鎧のガキ一匹殺せなかった失態はそいつの首で埋め合わせるとしよう」

するとリヴァイはリリアを見た。

「しっかりエルヴィンを守れよ」
「了解」

そう返すと、リヴァイは壁の下へと降りていった。
残されたアルミンにエルヴィンが体を向ける。

「アルミン、鎧の巨人用に作戦がある」
「はいっ」
「人類の命運を分ける戦局の一つ、その現場指揮はハンジと君に背負ってもらうぞ」



アルミンに作戦を告げた後、ついに鎧の巨人が壁を登りきった。
辺りを見渡している、おそらくは馬の位置を確認しているのだろう。
すぐ隣にいる鎧をエルヴィンはジッと見つめた。リリアはエルヴィンの少し前に立ち、いつ襲ってきても対処できるように刃を構えてた。

その鋭いエルヴィンの視線にどうやらライナーは気付いているようだ。
しかしこんなに至近距離にいるのにも関わらず攻撃してこないのは、やはり馬を狙っているからだろう。

するとエレンが区内で巨人化し、南に向かって走り出した。
彼らの目的はエレン、彼が姿を現せば優先順位は馬からエレンへと切り替わる。
エルヴィンはフードを外した。


さぁ、行け。エレンを追いかけていけ


/ 1007ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp