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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第4章 #04 本当の性格



その顔は真っ青になっていた。
リリアはリヴァイの前に移動すると膝をつき、リヴァイの膝の上にうずくまった。

その行動に一同が驚く。

あのリヴァイの膝に顔をうずめているのだ。
しかし当のリヴァイ本人は顔色一つ変えずお茶を飲んでいる。
そして再び音がし、ドアに誰かがぶつかる音がした。
ペトラがおそるおそるドアを開けると入ってきたのはハンジだった。


「やぁ、リヴァイ班の皆さん!!お城の住み心地はどうかな?そしてリリアを見なかった?」
「え?」

皆がリヴァイの方をゆっくりと見ると、そこには彼の膝の上に伏せ、沈黙しているリリアの姿。
するとリヴァイがリリアの頭をポンポンと叩き口を開いた。

「なんだハンジ、俺の高級膝掛けに何か用か?」
「そっか!膝掛けだったかー!!なら諦めよう」

はぁ、と息を吐きリリアはゆっくり顔を上げた。
するとハンジはエレンの方へと足を進める。
どうやら本命はエレンのようだ。

「お待たせエレン、私は今、街で捕らえた2体の巨人の生態調査を担当しているんだけど、明日の実験にはエレンにも協力してもらいたい。その許可を貰いにきた」
「実験…ですか。それは何を…」
「それはもう!!最っ高にたぎるやつをだよ!!」

ハンジの目がキラキラと輝いている。
エレンは許可については自分では下せないと返したが、リヴァイによるとエレンの明日の予定は庭の掃除、ハンジは一方的にエレンの実験参加を決めてしまった。

「しかし…巨人の実験とはどういうものですか…」
「ん?」
「ん?」

「……いや巨人の実験とは…」
「おい、やめろ!聞くな!」

オルオが止めるが時すでに遅し。
ハンジの目はさらに光り輝きエレンを見つめる。

「あぁ〜…やっぱり?聞きたそうな顔してると思った〜」

その瞬間、エレン以外のメンバーが急に席を立ち始め、広間から逃げるように去っていく。
リリアでさえもエレンに手を振って皆に着いて二階へと上がって行った。

エレンだけが一人残され、状況を飲み込めないまま、ハンジの巨人話を延々と聞く事になってしまうのだった。


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