第4章 #04 本当の性格
「ペトラ、オルオ、エルド、グンタ、そして……エレン!」
「覚えてくださったんですかー!!」
オルオが喜びの声を上げる。
普段の雰囲気とは違う話し方にエルドとグンタが顔を見合わせた。
「リリア兵長…あ、いや、その…普段の感じとイメージが違うので…」
なぁ、とエルドがグンタに同意を求めて、グンタもウンウンと言葉なく頷いた。
するとリヴァイが口を開く。
「普段はもっとバカっぽいがな」
「はぁ?」
「俺も…リリア兵長と喋って驚きました。今まで見ていた感じだと凄く近付きにくいイメージがあって……噂でも凄く冷たくて感情が読み取れない人だって……ってごめんなさい!!」
エレンが慌てて頭を下げる。
しかしリリアは別に何も思っていないようで、だろうね、と笑っている。
「しかし見た人の話によるとハンジ分隊長やミケ分隊長達の前では凄く明るい人だという話も…。リヴァイ兵長と話す時も…ですか?」
エルドがリヴァイに問いかけるとリヴァイは飲んでいた紅茶を机に置きリリアを見た。
「今見ている通りだ。普段はうるさいくらいに明るいブラコン女だ」
「兵長……」
ガンっと何かを蹴る音と同時にリヴァイの体が少し傾く。
おそらく机の下でリリアがリヴァイの足を蹴ったのだ。
リヴァイ班全員が身震いするがリヴァイ本人は気にしておらず、再びカップを口に運んでいる。
「自分の性格丸出しだと上に舐められちゃうからね、憲兵団とか。団長の側にいるためには自分の性格を隠すしかなくて。だから普段はリヴァイの真似してる」
「………俺はそこまでじゃねぇよ」
「えー?リヴァイも相当怖い顔してるよ?ねぇ?」
皆は固まった。
その回答は出来ない、反応が怖すぎる。