第25章 #25 二人の休日
「今は仲間がいるよ?ほら!私もお兄ちゃんもハンジもいるし!可愛い後輩もいるよ?」
「………お前は頼りねぇなぁ」
「えっ!!!!」
「冗談だ。頼りにしてる」
リヴァイはダランと手と足の力を抜き伸ばすと、体をリリアの方に傾けた。
全身をリリアに預けている。
少しだけ重いが、リヴァイがリリアを信頼している証拠だ。
リリアは柔らかく笑った。
「今日はいい天気だね」
「あぁ……」
「また来ようね」
「二人で同時に休みが取れたらな」
あはは、とリリアが笑う。
確かに今後二人で休みが取れるのは難しいだろう。今回はたまたま次の作戦までに時間があったからだ。
こんな平穏な時間はもう来ない可能性もある。
「生きてればまた来れるかもよ!」
「生きてりゃな」
「リヴァイは生きてよ?長生きしてね」
「お前もな」
するとリヴァイは体を離しリリアを見つめた。
ケニーが最後に言っていた、"人は誰もが何かの奴隷"なのだと。
誰もが何かの奴隷なら、彼女は何の奴隷だろうか。
そんな事、考えるまでもなく分かる事だが。
「お前は……エルヴィンなんだろうな」
「ん?私はリリアだよ?」
「はっ…ちげーよ」
リヴァイの言っている意味が分からず、リリアは首を傾げた。