第25章 #25 二人の休日
「コイツな、5年前にお嬢さんの特徴を聞いた時に、可愛い奴だって言ったんだよ。このリヴァイがだぞ?」
「余計な事を喋るんじゃねぇよ」
明らかに頰が赤い。
「どんな子か会いたかったんだが、まさか本当に来てくれるなんてなぁ!リヴァイの事頼むな、アイツ愛想は悪いがいい奴なんだ」
「はい!リヴァイは強くて優しくて良い人です!」
「あー……お前らもうやめろ…」
声を上げて笑いながら、店主は白い新しいスカーフを綺麗に包みリヴァイに渡した。
それをさらにリヴァイがリリアに手渡す。
「ほらよ」
「凄くキレイに包んである」
「そりゃあ、リヴァイから彼女へのプレゼントだからな!心を込めて包装したよ」
「だから彼女じゃねぇっつってんだろ…」
リリアはキレイに包まれた袋をギュッと抱きしめた。
「リヴァイ、ありがとう。嬉しい」
「あぁ」
ここまで喜んでくれるとは思わなかったリヴァイ。
あのスカーフをこんなにも大事にしてくれていたのだ、リヴァイの胸の奥がギュッと痛い。
そんな二人を見ながら店主は微笑んでいた。