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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第24章 #24 大事な兄ふたり



「そういえば二人、明日同時に休み取ってたけど珍しいね?デート?」
「お出かけ!」

ハンジの問いにリリアが答える。
リヴァイは黙ったまま書類の続きを書いていた。

兵士長二人が同時に休みを入れる事は今までなかった。何か緊急な事態が起きた時に対処する為、必ずどちらかが支部にいるようになっている。
それが明日は二人共が休みを取ったのだ、かなり珍しい事だ。

「楽しみ!!じゃあリヴァイ、明日待ってるね!!」
「あぁ」

またね、と手を振りながらその場を離れたリリア。
ジッとリヴァイを見るハンジは何故かニヤニヤしている。


「なるほどー!デートかぁ!!いいねぇ!」
「いいだろう。羨ましがれ」
「あれ、意外な反応」

今までなら強く言い返すはずのヴァイの返答、今回は素直だ。
ハンジは笑った。

「なぁに?認めたの?」
「何がだ」
「リリアが好きだって」

ピタリとリヴァイの手が止まったが、暫くして再び動き出した。
その反応がハンジには可笑しくて仕方ない、正直すぎる。

「別に……そんなんじゃねぇ」
「ぶふっ!まぁ、先日はギスギスしてたからね二人共。仲直りしたなら良かったよ」
「………」
「………襲うなよ?」
「襲わねぇよ。反撃されるだろうが」
「…その襲うじゃないよ」

意味が分かっていないリヴァイは首を傾げる。
あまりのリヴァイの純粋さにハンジは机に伏せてしまった。

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