第24章 #24 大事な兄ふたり
「そうだな、俺は兄じゃなくリリアの恋人立候補だった。ん?いや、今の時点でリリアに想い人がいないなら俺はもう恋人か?」
「っ?!」
顔を真っ赤にしリリアはエルヴィンの体を押し退けた。
恥ずかしさのあまりに肩が震えている。
「そ、そ、そういう意味じゃない!!」
「違うのか、残念」
「い、意地悪!!ハンジーーー!!」
リリアは照れ隠しにその場から離れハンジとリヴァイのいる方へと走って行ってしまった。
それを笑いながら見ていたエルヴィン、今回の件でリリアの存在が精神的な安静をくれた。
彼女がいなかったらどこかで諦めていたかもしれない。
「ナイルにも感謝しているが……リリアもありがとう」
エルヴィンは柔らかく笑い、団長室へと戻っていった。