第23章 #23 誤魔化せない想い
「じゃあ私が何か気に触る事をしたわけじゃない?」
「あぁ」
「私が嫌いになったわけじゃない?」
「あぁ」
リヴァイはリリアの頬を手で優しく包んだ。
「無事で良かった……避けてしまってすまなかった。つらい思いをさせてすまなかった。どうか泣き止んでくれ、俺はお前の泣く顏は見たくない……」
「リヴァイ……」
「笑ってくれよ……俺はお前の笑顔が見てぇんだよ」
リヴァイはリリアの涙を親指で拭き取ると、ゆっくり顏を近付け頬に口付けた。
まさかのリヴァイの行動にリリアは驚き目を見開く、するとリヴァイは少し離れリリアの顏をじっと見つめた。
「ひでぇ顔……」
「えっ…」
リヴァイが再び力強くリリアを抱きしめるとビクッとリリアの体が跳ねた。
おそらく今まで酷い事をしたために体が無意識に拒否反応を示しているのだろう。
リヴァイは苦笑いをし離れた。
「そんな拒絶するなよ、傷付くだろ」
「え……と……その…ごめんなさい……」
「………ゆっくりでいいから……慣れてくれ。俺が触れる事」
そう言ってリヴァイは再び優しく、本当に優しくリリアを抱きしめた。