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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第22章 #22 素直になれない



「分かった。機会を見て話してみよう。多分、今あの巨人が壁上固定砲で倒せなかった時の作戦を皆んなに話してると思う」
「作戦?」
「最終的にはバラバラにして本体を斬るっていうのが団長の最終作戦かな。その時にヒストリアが頑張ればいい」
「はいっ!」
「明日の準備にちゃっかり参加しよう!きっとそれを見つけたら団長来るよ。その時に言おう」

ふふふっと笑うリリアを見て、ヒストリアも一緒に笑った。
そしてジッと見つめる。


「リリア兵長、やっぱり優しい方ですね」
「えっ?」
「いつも厳しい表情をされてるから近寄り難いけど、エレンの言った通り話すと凄く優しくて温かい方」
「ちょっとちょっと…!」
「もっと早くから私もリリア兵長とお話し出来たら良かったな……」


リリアは優しくヒストリアの頭をポンポンと叩いた。
その行動に顔を赤くしてヒストリアがリリアを見つめる。

「ヒストリアも…何か変わったね。今までとは違うよ」
「え……」
「私達が勝手に道を差し出してしまって申し訳ないとは思う。でも頑張って。貴女が決めたのなら進むべき」

玉座に着かせるのもヒストリアの気持ちを無視し決めてしまったもの、拒否する事も出来ただろう。
しかしヒストリアは決めたのだ、ならばそれを後押ししたい、そう思った。

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