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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第18章 #18 動き出した王政



「危ねぇ、もう少し遅かったら俺達どうなってたんだ」
「どうしてエルヴィン団長はこの事を…」

「中央から命令が出てね。調査兵団の壁外調査を全面凍結、エレンとヒストリアを引き渡せって」

リリアが今朝の通達の事を皆に話す。
ようするにエレンとヒストリアを強制的に捕まえにきたのだ。

「それと私が手紙を受け取った直後、団長の所にも憲兵団が…」
「まるで犯罪者扱いじゃないか!」

ニファの言葉にハンジが怒りの声を上げる。

「もう裏でどうこうってレベルじゃねぇな。なりふり構わずってとこだ」
「そこまでして守りたい壁の秘密って…それにエレンとヒストリアを手に入れたい理由は何だろう。殺すんじゃなくて手に入れたい理由だ」

アルミンが考え込むが、答えは出ない。

「さぁな。とにかく敵はこの二人を狙っている事がハッキリした。こんな所でうろついてるのはマズイ。トロスト区へエレン達を移動させる」

リヴァイがトロスト区への移動を提案する。
リリアはジッとリヴァイを見た。おそらくエルヴィンからの手紙に何か指示が書いてあったのではないだろうか、あえて問題の起こったトロスト区に向かうとは。

「何故あえてニック司祭が殺されたトロスト区に」
「中央へ向かう方がヤバいだろ。まだゴタついてるトロスト区の方が紛れやすい。街中の方がいざって時にコイツを使えるしな」

リヴァイの言うそれは立体機動装置、確かに街中なら使いやすい。

「それに一方的に狙われるのは不利だ。こっちも敵の顔くらいは確認する。ハンジ、お前の班から何人か借りるぞ」
「勿論。よし、私はエルヴィンの方へ付く。モブリットは私と、他の者はリヴァイに従ってくれ」

了解、とハンジ班のメンバーが返事をする。
するとリヴァイが少し皆から離れリリアを手招きした。
首を傾げながらリリアはリヴァイに近付くとリヴァイは小さな声でリリアに話しかけた。

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