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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第17章 #17 エルヴィンの想い



翌日、エルヴィンがリリアの準備した部屋に入ると既にリヴァイが到着していた。
他の者はまだ来ていない。
エルヴィンは手を挙げると空いている椅子に腰を下ろした。

「俺の班員を決めたのか」
「あぁ。もう少ししたらリリアが連れて来るだろう」
「リリアは入れたのか?」
「いや、聞いてみたが本人が断った。自分は弱いから守れない、と。以前の事を引きずっているのだろう。必要な時だけは向かわせる」

分かった、とリヴァイが一言返した。

「あと体調が心配だ、まだ暫くは激しい戦闘はやめさせたい」
「そうだな」

「失礼します」

コンコンとドアを叩き、リリアが入ってきた。
その後ろにはエレン、アルミン、ミカサ。ジャン、コニー、サシャ、そしてヒストリアがいた。
リヴァイが眉をひそめる。

「なんだ、全員104期の新兵か」
「その方がいいんだ。今後はな」

エルヴィンが立ち上がり、部屋の前方にある机の前に立った。その後ろにリリアがつく。
新しいリヴァイ班に配属された104期生達はエルヴィンに向かって敬礼をした。

「呼び出してすまなかった。皆、怪我の状態はどうだろう。先の戦いはよく頑張ってくれた。さて、リリア兵士長から簡単には説明があったと思うが、君達がリヴァイ班に配属される」
「はいっ!」
「急な話で申し訳ないが、近日中には新しい拠点へと移動、それ以降エレンには硬質化の実験を始めてもらう」

エレンが頷く。
新しい班員の事、移動の事、硬質化の実験、エレンとヒストリアの護衛、その他の諸々の説明がされ、少々104期生達は不安気な表情をしていた。

「話は以上だ。今後はリヴァイ兵士長の指示に従ってくれ」
「はっ!」
「あとは頼んだぞ」

エルヴィンはリヴァイに資料を渡すと部屋を出た。
それに続いてリリアも部屋を出ていく。
その瞬間にはぁ、とため息が部屋に響くいた。どうやら皆、かなり緊張していたようだ。


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