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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第17章 #17 エルヴィンの想い



「リリア兵長……母ちゃんを……」
「大丈夫だよ」

リリアは優しくコニーの肩を叩いた。

「何とかこのままの状態を続けてもらえるように、私からもエルヴィン団長に言っておくから」
「…はいっ!」
「だから元気出して、ね?コニーは104期の中でも明るい子だって聞いたよ?」

ニコっとリリアが笑った。
その眩しいくらいの笑顔にコニーの動きが止まる。
まさか"あの"リリアが自分にむけて笑うなんて思いもしなかった。

するとリリアは足元に置いていた大きな袋を机の上に置いた。
立ち上がりガサガサと袋の中を探り中身をコニーに見せる。

それはパンだった。

「これ!みんなで食べて?これね、干した果物が入ってて美味しいんだ!!たくさんもらったから」
「え、え??パン?」
「いっぱい食べて元気出してね!!本当に美味しいんだよー!!」

急に変わったリリアの話し方、コニーには意味が分からない。
今までの怖く感じる雰囲気が微塵もなくなっていた。


「それじゃあ!また明日!!」
「え、あ、はい!ありがとうございました!!」

リリアは手を振ると部屋から出ていった。
状況が飲み込めずコニーは固まったまま暫く動けなかった。


なんだ…
あの表情の急変は……

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