第17章 #17 エルヴィンの想い
「リリア、リヴァイだと今までのヒントが全部当てはまらないし、まずない」
「……まさか……私が世間知らずなだけで、他にも兵士長がいたの?!何で誰も教えてくれなかったんだろう」
「………」
もうダメだ、これ以上は耐えられない。
ついにエルヴィンは噴き出してしまった。
「ぶっ…!!!クックク……あはは!!!」
「???」
「リリア、どうしてそうなる?お前の髪は何色だ?目は?年齢は?階級はなんだ?」
リリアが笑っているエルヴィンを見つめる。
自分の髪?目?
「金髪…碧眼……21歳……兵士長……でも別に美人じゃない」
「そうか?俺には美人に見えるが」
「……はい?」
笑いすぎてエルヴィンの目に涙が溜まっている。
リリアはまだ理解が出来ていないようだ。
「や、ヤダなー、お兄ちゃん。冗談ばっかり……」
「別に冗談を言ったつもりはないが」
「だって!だって……私はほら、妹だし……その…」
「そう、だから確かめていいかと昨日聞いたろう?」
エルヴィンがリリアの手を握る。
「あれは……私への?」
「そうだ、だからそう言ったじゃないか」
「こ、答えは出たの?」
「あぁ、出た。どうやら俺はリリアの事を妹というのは勿論、女性としても想っている」
すると握った手を口元に持っていき指に軽くキスをした。
リリアの顔が赤く染まる。