• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第16章 #16 巨人の正体



朝になり、リリアが目を覚ますとベッドにもたれ掛かって寝ているリヴァイが視界に入った。
もしや、迎えに来ると行っていたから迎えに来たものの、自分が起きなかったためにリヴァイが待ちくたびれたのだろうか、そんな想像をしながらリヴァイの頭をつついた。

「リヴァイ、おはよう。ごめん、寝坊したかな」
「………朝か。てかお前、何で部屋に鍵かけてねぇんだよ。おかげで自分の部屋に戻れなかったろうが」
「あー。いや、別に私の部屋になんて誰も来ないから。戻れば良かったのに」

そう言われ、少し不機嫌になったリヴァイはリリアの頬をつねった。
部屋の鍵を掛けないなんて不用心過ぎる、リヴァイはリリアに何かあってはいけないと部屋に戻れなかったのだ。

「痛いよぉ」
「……具合はどうだ。目眩は、吐き気は?」
「大丈夫!治った!」

ニコッと笑うリリアにリヴァイは息を吐いた。
軽く朝食を済ませ、エルヴィンの部屋へ向かう。
ピクシスが来るまでに行っておかねばならないが、正直昨日あんな事があってリヴァイはエルヴィンの元へ行きづらい。

「俺はいいだろ。お前を連れて行ったら戻る」
「ダメだよ!リヴァイもいなきゃ。ほら、ハンジが話があるって言ってたでしょ?」

嫌がるリヴァイを引っ張って、リリアはエルヴィンの部屋へと向かった。
部屋に入るとエルヴィンは既に起きていた。

「おはよう、お兄ちゃん!怪我は大丈夫?」
「おはよう、大丈夫だ。リリアは?昨日は体調が悪かったと聞いたが」
「もう治ったよ」

リリアの後ろにいるリヴァイに目を向けるとエルヴィンはフッと笑った。
それを見たリヴァイが舌打ちをする。

暫く3人で話をしているとドアを叩く音がし、ピクシスが入ってきた。
リリアが立ち上がり敬礼をする。

「エルヴィン、具合はどうかね」
「ピクシス司令、来てくださってありがとうございます。痛みは多少ありますが、問題はありません」
「そうか、リリア兵士長も座りなさい」

失礼します、とリリアは再び椅子に座った。


/ 1014ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp