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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第15章 #15 離ればなれの不安



急ぎ戻ってきたのだろう、2人の伝令兵は息を切らし膝を着いていた。
その1人の兵士にリリアが目を止める。

(あの子は確か…104期の……えっと?サシャ・ブラウスだったかな)

2人は息を切らせながらウォール・マリアの壁にはどこにも穴が開いていなかった事をピクシスに伝えた。

「そうか。壁に穴などの異常はなかったんじゃな」
「はい!」
「うむ、やはりのぅ」

ピクシスは予想していたようで、あまり驚いてはいないようだ。
しかし彼らが慌てて戻ってきたのには他にも理由があった。

「しかし大変な事態になりました!我々はトロスト区に報告に向かう帰路でハンジ分隊長率いる調査兵団と遭遇しました。その中に装備を付けていない104期の新兵が数名いたのですが、その中の3名の正体は、巨人でした!!」

皆が目を見開いた。
104期の中にまだ巨人が、しかも3人。特にジャンは信じられない様子だ。

「はぁ?何言ってんだアンタ。アイツらの中に…まだ…さ、3人て…誰が!」
「ジャン、待つんだ。正体が判明してどうなった」

エルヴィンが言いよるジャンを止める。

「調査兵団は超大型巨人、鎧の巨人と交戦、我々がその戦いに加わった後、すぐに決着が……」
「エレンは連れて行かれたの?」

リリアの問いに伝令兵が頷く。
大変なことになった。エレンは何が何でも助けなければならない。

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