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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第13章 #13 最終捕獲作戦



「リリアはもういい!良くやった!!これ以上は体が悲鳴をあげるよ!どうしてエルヴィンとリヴァイは止めなかったんだ!」
「これは私の独断だ!!団長とリヴァイは関係ない!」

リリアはハンジの制止を振り払い、女型に向かって飛び出していった。

「リリアっ!!」


捕獲する、絶対に!!
逃がさない、逃がさない、逃がさない!!!


とてつもない速さで立体機動を使い、逃げる女型に向かって行くリリア。
足を狙って攻撃するが、前回速度を重視したために失敗したため、威力を出そうと速度を落とすが先に硬質化されて攻撃が通らない。
リリアは一旦上空に上がりうなじを狙うが硬質化され、やはり刃が折られてしまう。

「リヴァイだったら速度と威力も出せるのにっ!!くそっ!!」

地面に着地したその時だった。
身体中を激痛が走り、リリアが倒れ込んだ。
女型はリリアに向かって足を振り下ろしたが、直前で追い付いたハンジがリリアを抱えて回避した。

屋根に上がったハンジがリリアを支える。
ジャンとアルミンも心配し駆けつけたが3人が目を見開く。
おそらく頭の傷が開いたのだろう、顔は流れた血で真っ赤に染まり、鼻血も流している。

「リリア兵長!もう体が!!無茶です!やめて下さい!!」
「…大丈夫、大丈夫だから…」
「っ!いい加減にしろ!!ここで無茶したら本当に今後動けなくなるぞ!!」

「うるせぇな!!!」

3人が固まる。
3人だけではない、周りにいた兵士達も目を丸くした。
今の言葉はリリアから発せられた?

「女型を絶対に捕らえて中身の奴一発ぶん殴ってやらないと気が済まないんだよ!!!」
「お、ぉ、落ち着いてリリア!どうどう!!」

ハンジが慌ててリリアを抱きしめて背中を叩く。
興奮状態になったリリアはもう誰が何を言っても止まらない。

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