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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第13章 #13 最終捕獲作戦



エルヴィンの考えた作戦は全て頭に入れている。
1次、2次作戦は失敗、次にやるのはハンジの待機している所まで誘導して拘束兵器での捕獲だ。
するとアルミンが女型の前に走り出た。

「アニっ!!今度こそ僕を殺さなきゃ、賭けたのはここからだなんて負け惜しみも言えなくなるぞ!!」

アルミンの方を見た女型に向かってジャンが攻撃をする。
手を硬質化して防いだが今はそれでいい、女型を誘い込むためだ。

「アルミンっ!こっちだ!!リリア兵長について行く!!」
「了解!!」

女型は3人を追いかける。
街中をひたすら立体機動で移動し、3次作戦で待機しているハンジの所へ連れて行く。
先頭を行くリリアをジャンとアルミンが必死に追いかけるが、リリアのあまりの速さに着いて行くのが精一杯だ。

「リリア兵長、マジで怪我してんのか?速すぎなんだが!?」

もう少し、もう少しだ。
体の痛みなんてクソ喰らえ、とにかく今は女型を捕らえる。
リリアは必死に捕獲地点に向かった。

そして隠れて待機していたハンジの前をリリアとジャン、アルミンが通り過ぎ、一斉に拘束兵器が放たれ女型の動きを止め、ついに女型を捕獲した。


「よぉし!!3次作戦なんて出番はないと思ってたけどとんでもない!さすがはエルヴィン団長ってとこか!リリアー!!誘導ナイス!!」

ハンジは屋根から降りると女型の前に立ち、目を覗き込んで眼球にブレードを刺した。

「いい子だから大人しくするんだ。ここじゃあこの間みたいにお前を食い尽くす巨人も呼べない。でも大丈夫、代わりに私が喰ってあげるよ。お前からほじくり返した情報をね」

その時だ。
装置の数が少なかったためか、女型が捕獲装置を振り解き、壁に向かって走り出した。

「流石に罠の数が足りなかったか!逃すな!追えっ!!」

ハンジの命令に皆が飛び出す。
リリアも行こうとするがハンジが肩を掴んだ。

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