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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第12章 #12 女型の正体



「女型は最初からエレンの顔を知っていたんじゃないかと思います。今回の壁外調査で、僕は女型に襲われました。でも…女型は僕の顔を確認すると殺さずにその場から去って行ったんです」
「エレンではなかったから去った……?」
「……あと…僕だったから…かも」

エルヴィンが眉をひそめる。

「あと、あだ名に反応しました」
「あだ名?」
「ジャンが襲われた時に、エレンのあだ名を口に出しました。その時も女型は手を止めた」

ジャンも頷いていた。
そのあだ名はジャンが付けたのだから。

「そのあだ名は……104期の者しか知らないあだ名です。そして2体の被検体が殺された後、立体機動装置の検査があった時なのですが、僕は本人の立体機動装置を出していない者を目にしていました」
「えっ?」

リリアはあの検査の時にその場にいた。
気付いていたならその時に言ってほしかったが、今となってはもう遅い。
アルミンも同期を怪しむ事などしたくはなかっただろう。


「それは誰だ?」
「……アニ・レオンハートです。今は憲兵団にいます」
「アニ……レオンハート。ハンジ、彼女の身辺調査をするよう要請しろ」
「分かった」
「他にはあるか?」
「いえ、これくらいしかないんですが…」

エルヴィンはいや、と首を振った。

「ありがとう、十分だ。この情報を元に作戦を立てよう。次こそは女型を捕らえる」
「エルヴィン、王都召喚の日取りは決まったの?」
「あぁ、明後日だ。アルミン、ミカサ、ジャン、今から時間は取れるか?旧調査兵団本部でリヴァイとエレンにも説明をしたい」

分かりました、と皆が頷く。
するとリリアが口を開きエルヴィンを見た。
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