第12章 #12 女型の正体
「あの、団長室へは行かないんですか?」
「今エルヴィンはリリアの所にいるからね、私もリリアのお見舞いさ」
「リリア兵長の怪我の具合はどうですか?」
「詳しくは行ってみないと。でも相当酷かったからね、頭は大きく切れてたし全身打撲、よく生きてたよ」
するとジャンがあの時の光景を思い出しながら口を開いた。
「リリア兵長、あまり他人には興味ないイメージだったんだが……あんなに泣いて、すげぇ何か……可哀想だったな」
「そうだね」
「リリアが他人に興味ない?そんな事ないよ、あの子は誰よりも仲間思いな優しい子だよ。普段ツンケンしてるのは舐められないためだからね。本当のリリアは優しくて、泣き虫で、甘えん坊で、天然で超不器用なお兄ちゃん大好きっ子さ!」
あはは、と笑いながらハンジが答える。
それで?と今度はハンジがアルミンに問いかけた。
「女型の事で気になる事ってなんなの?」
「それは………」