• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第11章 #11 叶わなかった約束



後方ではディター達についに巨人が追い着いてしまった。
巨人からの攻撃をギリギリかわす事が出来たが、背中に担いでいたイヴァンの遺体を落としてしまう。

「あぁっ!!」

もう一体の巨人もユルゲンを捕まえ、それと同時にユルゲンもリリアの体を落としてしまった。

リリアの体が無惨に地面に転がる。

ディターはユルゲンを助けるためにその場で戦闘態勢に入るが、もう一体は調査兵達に向かって行ってしまった。
ミカサが速度を落とし、ディターの元へ向かう。するとアルミンがジャンに声をかけた。

「ジャン!!リリア兵長を!!」
「で、でも生きてるのかよ?!」
「分からない!でももし生きてたら放っておけない!!ミカサに続こう!」

ジャンは嫌がりながらも覚悟を決めて速度を落とし、アルミンと共にミカサに続いた。

ユルゲンを助ける為に巨人に向かっていったディターだったが間に合わず、ユルゲンは巨人に喰われてしまった。
それに動揺してしまったのだろう、いとも簡単に捕まってしまい食べられる寸前だった。
ギリギリのところでミカサが巨人のうなじを斬り取り、ディターを救出した。
その隙にアルミンとジャンが馬から降り、リリアに駆け寄った。
早くしなければ他の巨人に襲われてしまう。

「リリア兵長!!!」

リリアからの返事はない。
頭からは出血し、体もボロボロだ。
しかし微かだが息はある、生きている。

「生きてる!!生きてるよ!」
「アルミン!早くリリア兵長を馬に乗せて!他の巨人が来る前に逃げる」

ミカサに言われ、アルミンは頷いた。
ジャンがリリアを抱き上げアルミンの前に彼女を乗せ、アルミンはしっかりと落とさないように抱きしめた。


「急ごう!!」


/ 1007ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp