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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第2章 #02 トロスト区襲撃



門へと近付いたその時、二人は目を疑った。
なんと巨大な岩により門が塞がれておりその前に巨人が座り込んでいる。
そしてそこで何人かの兵士が気を失った少年を救助していた。
しかし彼らの後ろから二体の巨人が近付いている。

「リヴァイ!!」
「リリアは右の巨人を!俺は左の奴をやる!!」
「了解です!」

まさに巨人が少年らに手をかけようとしたその時だった。
二人は危機一髪、彼らを巨人から守った。

「オイ、ガキ共。これは一体どういう状況だ」
「…っ!リヴァイ…兵長、リリア兵長!」

二人の姿を確認した駐屯兵のリコ・ブレツェンスカが呟いた。
その名を聞いた少年らがリヴァイとリリアを見上げる。


「門が塞がれている……これは…どういう事?」
「っチ……向こうにも巨人が…。リリア、今は残りの巨人を片付ける方が先だ。ガキ共、話は後で詳しく聞く」

リヴァイはそう言うとその場から去り、リリアも彼に続き立体機動によって去っていった。



その後駆け付けた調査兵団により、ウォール・ローゼは再び巨人の侵入を阻んだ。
トロスト区に閉じ込めた巨人の掃討戦には丸一日が費やされ、その間、壁上固定砲は火を吹き続けた。
この戦いの中、4メートル級一体と7メートル級一体の巨人の生捕りに成功する。
だが死者、行方不明者207名、負傷者897名、人類が初めて巨人の侵攻を阻止した快挙であったが、それに歓喜するには失った人々の数があまりにも多すぎた。


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