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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第2章 #02 トロスト区襲撃



850年某日、調査兵団は壁外調査のために壁の外へと出ていた。
その最中、エルヴィンはまだ遠くにいる巨人の動きを目に入れると嫌な予感が頭を巡った。

「団長、巨人が北上してますね」
「あぁ」

隣にいたリリアも北の方へ向かう巨人達を見て違和感を感じ、エルヴィンに声をかけた。
あちらの方向は壁の方だ。
すると慌てた様子でエルヴィンの元に伝令が届いた。

「エルヴィン団長!!トロスト区が……トロスト区が巨人に侵入されました!!」
「何だって?!」

845年、今から5年前に超大型巨人によってウォール・マリアの門が破壊されたため、人類はウォール・マリアを放棄している。
同じような事が今起こっているというのか。
壁内に残っている調査兵団は少ない。
憲兵団や駐屯兵が対処してくれるだろうが、巨人との戦闘はやはり調査兵団が慣れている。
急ぎ戻って住民達を守らねば、どれだけの被害が出るだろう。


「リリア撤退だ、全員に伝えろ。急ぎトロスト区へ帰還する」
「了解です!」



壁外調査に出ていた調査兵団は調査を中断、エルヴィンの命令により急ぎ帰還しトロスト区へ向かった。
報告通り、5年前同様トロスト区には穴が開けられ区内には巨人の群れが入り込んでいた。

「本当に……巨人が町中にどこから侵入されたの?」
「あそこです!あの門から!!」

その場にいた憲兵団が指差した方向、その門の方から煙が上がっている。

「リヴァイ、リリア!急ぎ向かってくれ!!」

エルヴィンの指示が飛び二人は頷くと急ぎ門の方へと向かった。
その途中、ドォォンという轟音と共に再び門の方から煙が上がる。

「何、今の音?!」
「とにかく急げ!!」


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